アートすることで、脳は活性化されます。といっても、ただ絵筆を取って描けばいい、というわけではありません。アートの手法の中でも、特に右脳を活性化させる作用が強いものがあることがわかっています。これを応用したオリジナル・アートプログラムにそって、絵画や彫刻などを楽しむプロセスを通して、認知症を予防したり、症状を改善したり、何らかの問題をかかえた子供たちの回復を目指すのが芸術造形研究所の芸術療法(アートセラピー)です。その独自性から臨床美術(クリニカルアート)と呼ばれています。ここで大切なことは、臨床美術が絵が好きな一部の人ではなく、誰もが楽しめるアートだということです。芸術造形研究所が培ってきた「金子メソッド」ともいえるアートプログラムは、例えば「絵筆を握るのは60年ぶり」というお年寄りの感性に働きかけ、いつの間にか夢中になって、のびのびと自己表現をできる仕組みを持っているのです。認知症の症状改善を目的に始まった臨床美術ですが、現在では多彩な展開をみせています。その特性と対象をご案内します。

- 年齢、性別、人生のバックボーンに関係なく楽しめます
- 作品が手元に残ります
- 具体的にほめることができます
- 自分自身を発見することができます
- 希望が持てます
「元気で長生き」は誰もの願いです。
しかし…日本は世界屈指の長寿国ですが、ケアの実態は「寝たきり」型。長い老後の人生の「質」は一向にあがらず、要介護者の増加は福祉財政の負担をも招いています。 これからの高齢社会は、長生きの喜びを実感できるものでなくてはなりません。社会の中で高齢者が生き生きと生活するための対策が求められています。
そんな中で、「脳の健康づくり」「質の高い生きがいづくり」にいち早く注目した自治体や福祉機関によって、臨床美術は徐々に広がりをみせています。
長野県諏訪市
埼玉県蓮田市
茨城県土浦市
富山県高岡市
神奈川県厚木市
沖縄県那覇市
千葉県鎌ヶ谷市
千葉県浦安市
茨城県利根町
神奈川県横浜市旭区
千葉県高齢者福祉施設協会
千葉県社会福祉協議会
神奈川県社会福祉協議会
●医療・リハビリとして
- 認知症の高齢者とその介護者
●介護予防事業・福祉事業として
- 認知症が気になる高齢者、意欲が低下し引きこもりがちな高齢者
- 発達が気になる子ども(多動症、引きこもり、etc.)
●福祉教育・感性教育として
- 幼児(感性を育む教育)
- 小学生、中学生(総合学習、感性教育)
- 大学生
●スタッフ研修として
- 介護実務者
- 教職員
●地域連携介護・福祉・保育支援事業として
- 地域ボランティアを希望する人
●メンタルヘルスとして
- ビジネスパーソン
- ストレスの多い職種に就いている職員への福利厚生
- コミュニケーションを活発にしたい親子
体験談1
『プロの本格的な指導のおかげで、絵を描くのを楽しむようになった母』
「びっくりしましたね。初めて訪れた時、臨床美術士の方から『お化粧してきてください。服装もおしゃれにね。』と言われたのです。それまで見学していた他の施設では、幼稚園児に教えるような感じで、汚れてもいい服装を指示されていましたから。実は最初、母は『絵はあまり好きではないから』と乗り気ではなかったのです。でも次第に通うのを楽しみにするようになりました。それは私がしてあげるお化粧やおしゃれを楽しんでいたのと同時に、プロのアーティストの方々が講師になって、一人前の人間として本格的に指導してくれたからだと思います。 認知症の母もそれがよくわかるから、楽しいに違いありません。」(ご家族談)
体験談2
美術といえば写生だと思っていましたが、臨床美術は自分がどのように感じるか、それをどのように表現するかが中心です。初めての経験で戸惑いましたが、講師の先生やお仲間と制作を進めるうちに、感じて、考えて、表現することがどんどん楽しく、頭を使うことが好きになってきたのです。この年齢になってこんな喜びと出会えるとは思っていませんでした。制作を重ねることで自信を回復し、仲間も出来て、日々の生活にも積極的になった気がします。(ご本人談)
体験談3
絵を描くことがリハビリになるのかと半信半疑でしたが、臨床美術は普通の絵画教室とは全く異なるアプローチで、制作が進むにつれて本人の表情がいきいきとしてくるのが見て取れました。家族も離れた席で同時に制作するので、家でも作品を見ながら一緒に話ができるし、孫も寄ってきて、家族の会話が増えました。お気に入りの作品を額に入れて飾ったりして、口では「苦手」と言いながらも毎回楽しみにしているのがわかります。脳の活性はもちろんですが、一家の生活が明るくなったことが思いがけない喜びです。ファミリーサポーターを中心に、同じ悩みを抱える家族同士で話せる時間があることも気持ちの安定につながっています。
芸術造形研究所(東京校)
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